ベンチャートップインタビュー
なぜ、『なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?』が売れたのか?
資金繰りコンサルタント
小堺桂悦郎(こざかい・けいえつろう)氏
小堺桂悦郎氏
昨年5月に発売し、2ヵ月で26万部を突破したベストセラー『なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?』。著者の小堺桂悦郎氏は「タイトルの勝利ですね」と分析する。ベストセラー誕生の背景には、編集者との二人三脚があった。
『なぜ、社長のベンツ?』というタイトルが決まったのは、出版の2ヵ月前にあたる2006年3月。編集者がリライトの依頼と同時にタイトルを提示した。タイトルは、編集者が旅行先のハワイでひらめいたとのこと。2005年夏に執筆を依頼されたときにはタイトル案は白紙。小堺氏の最初の原稿にも「ベンツ」の単語はどこにもなかった。
では、なぜ、このタイトルなのか? 以前、編集者がある中小企業経営者と会ったときに「車を買うなら中古4ドアのベンツ」という話題になったことから思い浮かんだという。「ベンツ」という言葉が「中小企業の社長」を端的に表現しているのだ。タイトル決定後、小堺氏は中古4ドアのベンツに関するエピソードを加筆することにした。
そして「なぜ」が入ったタイトルは見る人の注意を引き「なぜだろう?」と考えさせる。実際、書店でこのタイトルを目の当たりにすると「なぜ4ドアなの?」と思わず書籍を手にとった人も多いだろう。ページをパラパラめくって興味がわき、購入する。という具合に、タイトルには見る人の感情に訴える要素が求められるといえる。
また、誰でも知っているベンツをタイトルで使うと「あのベンツの本」と愛称で呼ばれやすい。読者や書店員、出版業界の間でも話題に上る頻度が高まり、プロモーション効果を生み出すことも見逃せない。
「著者は原稿を書くことに没頭します。それゆえ、読者の視点で『どうすれば面白くなるか』『どんなタイトルならば買ってみようという気になるか』まで考える余裕がありません。〝第一の読者〟にあたる編集者の視点があってはじめて本が売れるようになるのです」(小堺氏)
どんなビジネスでも「作る人」「売る人」「広める人」といった
小堺氏は今年2月に新著『なぜ、社長のベンツは4ドアなのか? -決算書編-』を出版、好調な売れ行きを示している。決算書の貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書に的を絞って解説。それぞれの基本的な読み方はもちろん、貸借対照表と損益計算書のキケンな関係についても書かれている。
前著同様、会計の教科書では教えてくれない「現場で使える会計のカラクリ」が満載。まるで娯楽小説を読んでいるかのよう。「決算書の読み方なんて今さら聞けない」経営者は必読だ。
小堺桂悦郎(こざかい・けいえつろう)氏
資金繰りコンサルタント。
1980年代を金融機関の融資係として過ごす。
89年、税理士事務所に転職。銀行対策を中心とした資金繰りコンサルティング業務に専任。
2001年末、コンサルタントとして独立。
2002年12月「借りる技術・返す技術」(フォレスト出版)で著書デビュー。
2004年発売の『バンザイ・シリーズ』は10万部を突破。
今年2月発売の続編も売れ行き好調!
「現場で使える会計のカラクリ」が満載!
貸借対照表と損益計算書のキケンな関係とは?具合に役割分担がある。それぞれ大事な役割だが、同じ立場だけであれこれ考えても良案は浮かばない。別の視点が入ることでよいアイデアが生まれ、ヒットにつながるのだ。『なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?』のヒット裏話からは、ビジネス成功のヒントが隠されていた。
フォレスト出版 定価いずれも1,470円(税込)
[2007年10月 7日] ベンチャートップインタビュー


